2017年2月2日木曜日

みんなに優しい社会

 早いもので新年を迎えてもう1ヶ月が過ぎました。3年生のみなさんは入試を目前に控え、不安な日々を過ごしているかもしれません。良い結果が来ることを願っています。学校ではインフルエンザが流行っていて、2年生や1年生で学級閉鎖になったクラスが出ています。

 この1ヶ月は日本のことよりも、アメリカ合衆国大統領のニュースが連日報道されていました。私は世界の政治についてとやかく言う立場ではありませんが、もっとみんなが仲良く暮らすことはできないのかなと思っています。この世界にはいろいろな考え方の人や障がいのある人、人種の違う人など数え切れないくらいの違いが存在します。その状況の中でどうすればみんなが仲良く暮らしていけるのかを考える知恵が人にはあると思います。これは郷荘中学校という狭い世界の中でも同じことがいえます。

 先日の新聞に和泉市在住の中学3年生の人の作文が「心の輪を広げる体験作文」コンクールで最優秀賞に選ばれたという記事が載っていました。その生徒は大好きな妹のことを書いたそうです。その妹さんは生まれつき知的障がいと脳性マヒがあり、地元の小学校の支援学級に通っているそうです。この中学生の人が妹のことを作文に書こうと思ったのは、昨年7月に相模原市の障がい者施設で起きた殺傷事件がきっかけでした。この事件では知的障がいのある人が19人殺害され、27人が重軽傷を負いました。容疑者の男性は「障がい者なんていなくなればいい」と供述していました。

 ここで中学生の人のことが書かれていた新聞の内容を一部紹介します。
「私の妹が殺されたら、みんなはしあわせになりますか?もし私の妹が普通の子だったらどれだけ楽だろうと思わない日はありません。でも、大変だと思うこと以上に喜びの方が大きいです。かわいくて優しくて、私がちょっと沈んでいたらなぐさめてくれる。」 だから、テレビで見たニュースはショックだった。母は涙を流していた。妹のような人がいなくなればいいと言う人と、その考えを支持する人がいる。妹が不幸しか作ることのできない存在だと誰が決めていいのだろうか。障がい者のことを知らないから、人ごとだと思っているから差別をするんだと思った。障がいのある人とない人が触れあう機会がもっとあればいいのに。私はこれからもひとりの人間として、そして障がい児の姉としてたくさんの人に障がい者のことを伝えていきます。
とありました。郷荘中学校にも障がいのある人はいます。これからも車いすが必要だったり、みんなとうまく会話ができなかったりする人がいると思います。その人に対してみんなはどんな気持ちで接しますか?この郷荘中学校から「みんなに優しい社会」を作っていきましょう。

 今日はお昼休みに生徒会主催のレクリエーションがありました。生徒会の生徒や有志の生徒、先生方が「恋ダンス」を舞台で踊ってくれました。芸達者な生徒が多く、体育館は満員で大きな笑いをとっていました。短い時間でしたが、楽しいひとときでした。