先日ニュースで、「文部科学省は28日、2016年度の公立小中学校教員の勤務実態調査の速報値を公表した。調査結果によると、教諭の平日1日当たりの平均勤務時間は、中学で32分増の11時間32分だった。中学では57.6%の教諭が週に60時間以上勤務し、20時間以上残業していた。これは厚生労働省が過労死の労災認定の目安としている月80時間超の残業に相当する。」という記事が出ていました。
校長として教職員の健康管理にも注意しなければなりませんが、できていないのが実態だと思います。保護者の方と話をしていると、教員の勤務実態については知られていないことが多いと感じています。いまだに「先生は夏休みがあっていいな。」と言われることがあります。教師には残業手当がありませんので、勤務時間を過ぎて仕事をしても一切無給です。クラブの顧問をしていると土日も休めないのが現状です。土曜日にたまたま仕事をしていたら、電話が鳴って出ると、「担任の先生はいるか」と言われたので、「今日はいません」と答えると、「なんでいないのか」としかられたことがありました。
また、「休みの日に中学生がたまっているから、指導しに来てほしい」と言われることもあります。保護者からの電話も勤務時間を過ぎてからかかってくることが多く、結局勤務時で帰宅できることはほとんどありません。私立高校などは、夕方になると電話がつながらい学校がありますが公立中学校では実現は難しいかもしれません。
文部科学省からクラブ指導について、週に1回は練習をしない日をつくるようにと通知が来ていて、堺市などはこの4月から実施しています。和泉市でも来年の1月には実施する予定です。その反面、最近は中学校以外でスポーツを習っていて、その大会に中学校の教員が引率していかなければいけないという問題もあります。当然土日のどちらかはその対応になります。学校が抱える仕事が膨大になってきていると感じます。
子どもたちの育成や先生方の健康面を考えると、家庭や地域がもっとかかわっていかなければいけないと思います。